ECサイトの売上を左右する重要な要素の一つが「商品ページの質」です。どれだけ広告やSNSで集客しても、商品ページで魅力が伝わらなければ、ユーザーは購入に至りません。この記事では、コンバージョン率を高めるための“売れる商品ページ”の作り方を、構成、デザイン、訴求の3つの視点から詳しく解説します。
商品ページの基本構成
まず、ユーザーが商品を購入する際に必要な情報が網羅されているかを確認しましょう。以下は、基本的な構成です:
商品名
ユーザーが検索するキーワードや特徴を反映したわかりやすい名称にしましょう。商品名はSEOにも影響するため、単なる名称ではなく「誰向け」「何が特徴か」が伝わるように工夫します。
例:
- △:「モイスチャークリーム」
- ◎:「敏感肌向け 高保湿モイスチャークリーム|無香料・低刺激」
メイン画像・動画
高品質な画像は信頼感を与えます。以下のようなパターンを用意しましょう:
- 商品の正面、側面、背面(最低3点)
- 拡大画像(テクスチャや素材が伝わる)
- 使用シーン(ライフスタイル訴求)
- 動画(使い方、質感の再現)
価格・割引情報
税込価格、セール中の場合は割引前価格も明示しましょう。送料無料やクーポンの適用可否も大きな判断材料になります。
カートボタンの配置
- ファーストビューで見える位置に配置
- 色で強調(例:赤やオレンジ)
- ボタン周辺に「在庫あり」「あと○点」などの購入を後押しする情報を加えるのも効果的です
商品説明
スペックや特徴を記載するのはもちろん、「ベネフィット(=得られる効果や嬉しい点)」も併記しましょう。
構成例:
- 問題提起(例:乾燥が気になる方へ)
- 解決手段(例:高保湿クリーム)
- 使用感や効果(例:翌朝までしっとり感が続く)
レビュー・口コミ
信頼性や安心感を高めるために、実際の購入者の声を積極的に掲載します。ユーザーが共感できるような具体的なレビューがあると、購入意欲が高まります。
よくある質問(FAQ)
返品可否、配送日数、サイズ感、アレルギー対応など、購入前に生じる不安を先回りして解消しましょう。
デザインで意識すべきポイント
デザインは「ユーザーのストレスを減らし、自然な流れで購入へ導く」ために重要です。
視線の流れを意識したレイアウト
Z型やF型の視線誘導を意識した構成が効果的です。特にファーストビューでは以下を意識しましょう:
- メイン画像
- 商品名
- 価格情報
- カートボタン
- 口コミ抜粋(★評価)
モバイルファースト設計
スマートフォンからの閲覧が主流の今、以下を意識しましょう:
- タップしやすいボタンサイズ(幅70px以上)
- フォントサイズは16px以上
- 画像の縦横比や読み込み速度もチェック
色やフォントの使い方
- CTAボタンは目立つ色(赤、オレンジ、緑など)
- 背景とのコントラストで視認性を確保
- フォントは明朝体よりゴシック体(可読性優先)
商品画像の一貫性
サイト全体で画像のトーンや背景色を統一することで、ブランディング効果もアップします。特に白背景の商品画像は汎用性が高く、ECモールでも推奨されます。
訴求で差をつけるテクニック
ユーザーに「欲しい」と思わせるためには、論理的な情報だけでなく感情にも訴える必要があります。
ベネフィット訴求
商品のスペックだけでなく、使うことでどんな良い変化があるのかを伝えましょう。
例:
- NG:「容量500mlのボディソープ」
- OK:「1本で家族全員OK!乾燥知らずのもち肌に」
ストーリー訴求
商品の開発背景、製造者の想い、実際のユーザー体験談など、エモーショナルな要素を含めると、記憶に残りやすくなります。
例:
- 「娘のアトピーがきっかけで開発されたスキンケア」
- 「温泉地の天然成分を活かした石鹸」
比較訴求
競合他社との違いや自社商品の強みを表にして見せると、説得力が増します。
特徴項目 | 自社商品 | A社商品 | B社商品 |
---|---|---|---|
保湿力 | ◎ | ○ | △ |
香料 | 無香料 | 有り | 有り |
成分数 | 8種の天然由来 | 合成中心 | 天然混合 |
付加要素でCV率をさらにアップ
限定感を演出
「数量限定」「今だけ○○%オフ」「残り○点」など、ユーザーの購買意欲を高める要素を入れましょう。
ソーシャルプルーフ
Instagram投稿の埋め込みやレビュー画像の掲載も効果的です。第三者の使用感は、企業側の言葉より信頼されやすいです。
レコメンド機能
「この商品を見た人はこんな商品も見ています」など、関連商品を提案してLTVを高める工夫も有効です。
参考サイト
▼参考になるECサイトの事例集:
・無印良品 公式ストア|構成バランスが秀逸
・北欧、暮らしの道具店|ストーリー訴求の参考に
・FREAK’S STORE|画像で魅せる商品ページ
まとめ
売れる商品ページは、”情報の網羅性“、”スムーズな導線設計“、”感情に響く訴求“の3つが揃って初めて成立します。
【チェックリスト】
- 商品名と画像で「誰の何の悩みを解決するか」が伝わるか
- カートボタンがすぐ押せる場所にあるか
- 商品のベネフィットや実体験が伝えられているか
- モバイルでも見やすく、操作しやすいか
特別なデザインスキルや文章力がなくても、基本をしっかり押さえるだけで購入率は確実に上がります。まずは自社のページに足りていない要素を洗い出し、1つずつ改善していきましょう。
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