最近、Meta広告で新規入稿を実施する際に、サイトリンクを推し進める画面へと変更になりました。
※10/3確認時点で再度入稿画面が変更となっていました。サイトリンクは他のエンハンス機能とは別に設定ができるように入稿画面に出る仕様になっています。
以下、イメージとなります。なお、サイトリンク付きの広告は、Facebookモバイルフィードの広告配置にのみ配信できます。
Meta広告の機能「サイトリンク」とは?
Meta広告の機能「サイトリンク」は、広告に複数のリンクを追加できる機能です。この機能により、広告に表示されるメインのリンク以外に、複数の異なるページやコンテンツへのリンクを追加することができ、ユーザーに対して広告内でより多くの選択肢を提供します。
「サイトリンク」の主な特徴と利点は次のとおりです。
複数リンクの表示
広告に追加リンクを設置できるため、ユーザーが興味を持つ複数のコンテンツやページに誘導しやすくなります。たとえば、製品ページ、キャンペーン情報、会社概要などの異なるページを1つの広告内でプロモーション可能です。
クリック率の向上
サイトリンクによりユーザーがクリックできる箇所が増えるため、広告のクリック率 (CTR) を向上させることが期待されます。
広告の利便性向上
ユーザーにとって、目的のページに直接アクセスできるため、便利なナビゲーションが提供され、コンバージョンの促進につながります。
柔軟なカスタマイズ
サイトリンクはキャンペーンや広告セットに応じて柔軟にカスタマイズが可能で、リンクテキストやリンク先URLを簡単に調整できます。
この機能を活用することで、広告主はターゲットユーザーに対してより豊富な情報を提供し、広告のパフォーマンスを最大化できるようになります。
成果につながりやすい業界や業種は?
サイトリンク機能は、ユーザーに複数の選択肢を提供しやすくするため、さまざまな業界や業種で成果改善につながる可能性があります。特に以下の業界や業種で効果が期待できます。
ECサイトや小売業
複数の商品カテゴリやキャンペーンページ、人気商品へのリンクを提供することで、ユーザーが興味を持つ商品ページに直接アクセスできます。 そのため、購入プロセスの短縮や、特定商品の売上増加につながります。
旅行業界
旅行プラン、ホテル予約、観光スポット情報など、異なるページにリンクすることで、ユーザーに総合的な旅行情報を提供できます。そのため、複数の興味を引くプランを提示することで、予約や問い合わせの増加が見込めます。
不動産業
賃貸物件や売買物件のリスト、見学予約ページ、エリア情報など、さまざまなページへのアクセスを提供し、ユーザーの興味に合わせた選択肢を広げます。そのため、見込み客が目的の情報に簡単にたどり着けるので、物件閲覧や問い合わせの増加が期待できます。
教育・研修業界
コース情報、受講料、無料体験クラスなどの異なるページにリンクすることで、受講希望者に多くの情報を一度に提供できます。そのため、受講者が目的のコースやサービスを見つけやすくなり、受講申込や問い合わせの増加が期待されます。
B2Bサービス業
各種サービス紹介ページ、導入事例、問い合わせフォーム、資料ダウンロードページなど、ビジネスパートナー向けに重要な情報へのリンクを一度に提供可能です。そのため、ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできるので、リードジェネレーションやコンバージョンが向上します。
美容・健康業界
サロンメニュー、キャンペーン、予約ページ、レビューなどをサイトリンクに追加することで、ユーザーが関心を持つサービスにすぐにアクセスできます。 そのため、予約の増加や新規顧客の獲得に貢献します。
金融サービス業
複数の金融商品(ローン、保険、投資商品)や相談窓口へのリンクを提供し、ユーザーが最適なサービスを選びやすくなります。そのため、特定の金融商品の申し込みや問い合わせの増加が期待されます。
飲食業
メニュー、特別オファー、予約ページ、店舗情報などにリンクすることで、ユーザーの関心に応じた情報に直接誘導できます。そのため、店舗予約やキャンペーン参加の促進、来店数の増加が期待されます。
ソフトウェア・SaaS業界
製品概要、価格ページ、導入事例、無料トライアルページなど、異なるページへのリンクを提供し、見込み顧客に詳細情報をスムーズに届けられます。そのため、コンバージョン率の向上や、見込み顧客の興味を引きやすくなります。
このように、サイトリンク機能は、ユーザーに多様な選択肢を提供できる点が強みであり、特に多様な製品やサービスを扱っている業界では非常に効果的です。ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできることで、コンバージョン率やエンゲージメントが向上しやすくなります。
使用することによるデメリットは?
サイトリンク機能は多くの業界や業種で効果を発揮しますが、特定の状況や業種によってはデメリットや適さない場合もあります。以下にいくつかのデメリットや、向いていないと考えられる業界・業種を挙げます。
クリック分散による成果の低下
サイトリンクに複数のリンクを追加すると、メインのコンバージョンを目的としたページへのクリックが分散する可能性があります。特にコンバージョンが1つのページで行われる場合、他のリンクにユーザーが誘導されることで成果が減少する可能性があります。
例:特定のランディングページや1つのコンバージョンパス(例えば単一の商品購入や申し込みページ)に集約させたいキャンペーンでは、クリックが分散すると効果が落ちることがあります。
広告の複雑化
サイトリンクを使うことで広告が複雑になり、ユーザーがどのリンクをクリックすべきか迷う可能性があります。特に単純明快なメッセージが重要な場合、リンクが多すぎると混乱を招くリスクがあります。
例:単純でストレートなメッセージを伝えたい場合や、1つの重要なアクション(例えばイベント参加やキャンペーン応募)を促す際には、逆効果になることがあります。
効果測定の難しさ
サイトリンクを複数追加すると、各リンクの効果やユーザーの行動を個別に追跡しなければならず、分析が複雑になる可能性があります。特に少数のコンバージョンが目的のキャンペーンでは、どのリンクがどの程度寄与したのかを把握するのが難しくなることがあります。
例:広告効果の精密な測定が求められる業種では、リンクが多いと分析が煩雑になる場合があります。
向いていない業界・業種
上記のデメリットを考慮して、向いていない業界や業種は以下のようなものではないでしょうか。
サービスや商品が単一で明確な業界(単一商品やサービス業)
例:単一製品メーカーやシンプルなサービスを提供するビジネス
理由:サイトリンクの利点は複数の選択肢を提供できることですが、1つの製品やサービスに特化している場合、リンクが多すぎるとユーザーを迷わせる可能性があります。例えば、単一の商品しか販売していない企業や、1つの特定のアクションに誘導したい場合(例:特定のイベント参加)、複数リンクは不要です。
リードジェネレーションを1ページで行うB2Bサービス
例:コンサルティングやソフトウェアの無料トライアル、サービス申し込みのランディングページ
理由:B2Bのリードジェネレーションキャンペーンでは、通常1つのコンバージョンパス(例:資料請求や無料トライアルの申し込み)にフォーカスします。サイトリンクを増やすと、ユーザーが余計なページに誘導され、最終的なコンバージョンにたどり着かないリスクがあります。
ターゲット層が特定のアクションに集中している業界
例:イベント集客や特定キャンペーンの申込がゴールの業界
理由:イベントの参加申し込みやキャンペーン応募が目的の場合、ユーザーを1つの明確な行動に導く方が効果的です。サイトリンクで別のオプションを提示すると、目標からそれてしまうことがあります。
コンテンツ量が少ない業種
例:新興ブランドやスタートアップ企業
理由:サイトリンクを使うためには複数のリンク先が必要ですが、まだコンテンツが少ない場合、適切なリンクを提供できないことがあります。リンク先が充実していないと、サイトリンク機能の恩恵を最大限に活かせません。
ブランド認知目的の広告
例:大手ブランドのイメージ広告
理由:ブランド認知度を高めることが主目的の場合、サイトリンクによって多くのページへ誘導する必要がない場合があります。この場合、シンプルなメッセージでブランドのイメージを強く訴求する方が効果的です。
まとめ
サイトリンク機能は複数の選択肢をユーザーに提供できる反面、クリックの分散や広告の複雑化など、特定の状況や業種ではデメリットとなることもあります。特に、1つのアクションにユーザーを集中させたい場合や、コンテンツが少ない業種には向いていない可能性があります。それぞれの広告の目的や業界特性を踏まえたうえで、サイトリンクの導入が適切かどうかを判断することが重要です。