先日、お問い合わせで「リード獲得数を増やしたい」という相談がありました。
私は広告運用者ですが、相談を受けた際にすぐに「広告を配信しましょう」とは言いません。受け入れる場所(LP)が整っていなければ、広告を配信してもリードが増えることはないからです。
また、仮にLPが整っていたとしても、広告だけでリード獲得をしているとそのうち限界が来ます。広告に頼ってばかりでは、ずっと広告を配信し続けなければいけません。
この記事では、広告以外でリード獲得数を増やすためにできることを、優先順位をつけて紹介します。
1. ターゲット層の再定義と精緻化
リード獲得において、まずはターゲット層が正確に定義されているかを確認し、必要に応じて見直します。どの企業や業界が自社の商品やサービスに最も適しているか、具体的なペルソナを作成します。これにより、次の施策での効果が最大化されます。
理由
リード獲得の最初のステップとして、どの顧客層をターゲットにするかを明確にすることが最も重要です。ターゲットが不明確だと、次の施策(コンテンツマーケティングや広告など)の効果が大きく減少し、無駄なリソースを費やす可能性があります。正確にターゲットを定義することで、リード獲得の効率と質を高めることができます。
具体的な実施内容
市場調査の実施
業界動向、競合分析、自社の強みや弱みを評価し、ターゲットとなる業種や企業規模を特定します。
ペルソナの作成
典型的な顧客像を明確にするために、ペルソナを作成します。ペルソナには職務、企業の課題、意思決定のプロセスなどを含めます。
顧客インタビューやアンケートの実施
現在の顧客にインタビューを行い、彼らのニーズや課題を深く理解します。アンケートも活用し、データを収集します。
2. コンテンツマーケティングの強化
ターゲット層に刺さるコンテンツを作成し、ホワイトペーパー、eBook、ケーススタディなどのダウンロードコンテンツを用意します。これにより、見込み顧客がコンタクト情報を提供する動機を作り、リードを獲得します。
理由
BtoBビジネスにおいて、潜在顧客が意思決定を行う際に求めるのは、信頼できる情報と実績です。ターゲット層に向けた高品質なコンテンツを提供することで、潜在顧客の関心を引き、信頼感を醸成します。また、コンテンツはSEOやメールマーケティング、SNSといった他の施策とも連動しやすく、リード獲得の中心的な役割を果たします。
具体的な実施内容
コンテンツカレンダーの作成
定期的なブログ記事、ホワイトペーパー、eBook、ウェビナーなどのコンテンツを計画し、ターゲット層に合わせたトピックを選定します。
専門性を活かした深掘りコンテンツの作成
ターゲット層が抱える課題やニーズに対して、解決策を提示する詳細なコンテンツを作成します。例えば、「業界別成功事例」や「最新技術トレンドに関する解説」など。
ビデオコンテンツやインフォグラフィックの活用
視覚的に理解しやすい形式のコンテンツも制作し、SNSやWebサイトでの拡散を狙います。
3. ランディングページとリードマグネットの最適化
コンテンツを提供するランディングページを設置し、ユーザーにとって価値あるリードマグネット(無料トライアル、デモ申し込み、資料請求など)を提供します。CTA(Call to Action)の配置や文言を最適化し、コンバージョン率を高めます。
理由
効果的なリードマグネットを用意し、ターゲット層が関心を持ったときに、情報を引き出せるようなランディングページが必要です。この段階での最適化が不十分だと、せっかくコンテンツに興味を持った潜在顧客を逃してしまうリスクがあります。適切に設計されたランディングページとリードマグネットは、リード獲得の成功率を大幅に向上させます。
具体的な実施内容
効果的なリードマグネットの作成
無料トライアル、デモの申し込み、ケーススタディのダウンロードなど、見込み顧客に価値を提供するオファーを作成します。
ランディングページの設計とA/Bテスト
ランディングページのデザイン、コピーライティング、CTA(Call to Action)の配置を最適化し、A/Bテストを通じてコンバージョン率を改善します。
フォームの簡素化
フォームの項目数を最小限に抑え、記入しやすいように工夫することで、コンバージョン率の向上を図ります。
4. SEOとコンテンツの連携強化
ターゲット層が検索エンジンで使うキーワードを中心にSEO対策を強化し、検索結果での露出を増やします。コンテンツと連動させることで、自然検索からの流入を促進し、リード獲得につなげます。
理由
自然検索からの流入は、持続的かつコスト効果が高いリード獲得手段です。ターゲット層が使用するキーワードに基づいてコンテンツを最適化し、検索エンジン上での可視性を向上させることで、継続的なリードの流入を確保します。また、検索エンジンからのトラフィックは一般的に質の高いリードが多く、成果に直結しやすいです。
具体的な実施内容
キーワードリサーチの実施
ターゲット層が検索エンジンで使うキーワードをリサーチし、それに基づいたSEO戦略を構築します。
コンテンツのSEO最適化
リサーチしたキーワードを元に、タイトル、メタディスクリプション、見出し、本文などを最適化します。また、内部リンクを効果的に活用し、SEO効果を高めます。
バックリンク戦略の実施
業界関連のブログやニュースサイトからのリンクを獲得するために、パートナーシップを構築し、コンテンツの宣伝を行います。
5. メールマーケティングキャンペーンの実施
既存の顧客リストや、過去に接触があったリードリストに対してメールマーケティングを実施します。パーソナライズされたコンテンツを提供し、再度の接触を促進します。メール内でリードマグネットを案内し、リード獲得を狙います。
理由
既存のリストを活用してリードを再エンゲージすることは、コストを抑えつつも効果的な手法です。過去に接触のあったリードや既存顧客に対して再度コンタクトを取ることで、新たな機会を生み出し、売上に直結する可能性が高いです。メールマーケティングは個別のアプローチが可能であり、見込み度の高いリードを効率的に獲得できます。
具体的な実施内容
顧客リストのセグメンテーション
顧客リストをセグメント化し、異なるニーズや関心に合わせたパーソナライズドメールを送ります。例えば、既存顧客には新商品のお知らせ、過去のリードには再接触を促すメールを送ります。
リードナーチャリングの自動化
メールマーケティングツールを活用して、特定の行動を取ったリードに対するフォローアップメールを自動化します。例えば、ダウンロードした資料に基づいて、関連するコンテンツを追加で提供するなど。
キャンペーンのA/Bテストと最適化
メールの件名、本文の内容、CTAの配置などをA/Bテストし、開封率やクリック率を最適化します。また、送信タイミングや頻度の最適化も検討します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
リード獲得を効率的かつ効果的に進めるためには、まず基盤を整え、その後、ターゲット層への具体的なアプローチを強化することが重要です。また、記載したこれらの具体的なアクションを実施することで、リード獲得のプロセスが効率化され、成果に結びつく可能性が高まります。
もしお悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。